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リスニング力は英語の発音ルールを学ぶことで向上

この記事を読むのに必要な時間は約 8 分です。

今回紹介する本は『英語の発音パーフェクト学習辞典』です。

著者は、イギリスに留学し、英語学と音声学を専攻した、英語発音の専門家です。

タイトルに学習辞典とあるように、
英語の音声現象に関する事項がほぼ完全に網羅されています。

なので、英語を学ぶ人だけではなく、英語を教える人にとっても有効な本となっています。

ただし、内容が細かく、絵もほとんどなく文章ばかりなので、全部を理解するのは英語学習を初心者にはちょっと辛いかも。

なので、オススメは勉強する目的、レベルに合わせて項目を絞ることです。

では、発音を改善するとどんなメリットがあるのか?

もちろんスピーキング力は上がりますが、リスニング力も向上します。

発音が改善するとリスニング力が上がる

英語を習得するために必要なスキルはスピーキング、リスニング、ライティング、リーディングの4つです。

ライティングとリーディングに関しては、オンライン辞書の精度が高くなっているので、だいぶ楽になりました。ビジネスシーンでもどうにかなります。

しかし、スピーキングとリスニングについては、現在でもかなり厳しい状況です。

会議の際にはいつも通訳の人が参加しているのであれば良いですが、そのような状況ではない人がほとんどではないでしょうか?

では、スピーキングとリスニングはどちらから勉強すれば良いのか?

多くの人はリスニングと答えると思います。私もそうでした。

相手の言っていることが聞き取れない、理解できなければ、スピーキング力があっても会話になりませんからね。

しかし、リスニング力を伸ばすためには、スピーキング力、特に発音を改善することが必要なんです。

発音できない音は聞き分けられない

私達は話をするとき、その話を自分でも聞いています。自分が発している英語は相手だけではなく、自分の耳にも入ってきますよね。

もし、その自分の英語の発音が間違っていると、どうなるでしょうか?

正しいと思い発音している単語とネイティブスピーカーが正しく発音した単語の音が違えば、同じ単語と認識できません。

つまり、同じ単語でも音が違うので同じ単語と認識できない、してもらえないという状況になってしまいます。

 

ネイティブスピーカーよりも日本人の英語の方が聞きやすいと感じたことはありませんか?

それは、あなたの発生している単語の音に近いからです。

つまり、ネイティブスピーカーの英語を聞き取るためには、発音をできるだけネイティブに近づけることが必要です。

では、発音を向上させるためには何を改善すれば良いのでしょうか? いろいろありますが、メインとなるのは3つです。

  • リズム(英語には独自のリズムがある)
  • 連結(単語と単語が繋がり1つの単語のように発音される)
  • 母音と子音の発音(日本語には無い音がたくさんある)

 

1.リズムの違いについて

ネイティブスピーカーの英語は、音の強弱、発音のスピードが様々に変化します。

一方、日本語は音の強弱もスピードも一定でリズムはありません。

例えば、”こんにちは” は普通の日本語では『こ・ん・に・ち・は』。一つ一つ音を同じ音の強さ、長さで発音します。

これを英語ネイティブが発音すると『こん・にちは』。『にちは 』にストレスが乗ることがよくあります。

多くの日本人は、英語のリズムのルールを知らないので、日本語のリズムで英語を発音するので、何度も聞き返されたり、聞き取れないことが頻繁に起こります。

2.単語と単語が連結して違う音になる

簡単な単語しか使っていない文章なのに、なぜか聞き取れないということがよくあります。

また、その文章を音読しようとすると、スムーズに読めないという経験もあると思います。

これは、英語は1つ1つの単語を切って読まずに、つなげて読む場合があるために起こります。

例えば、 first of all『まず初めに』という表現があります。

これを普通に読むと”ファースト・オブ・オール”3つに分かれます。

しかし、実際にネイティブスピーカーが発音すると ”ファスタボール”。

3つの単語をつなげて、1つの単語のように読みます。これは知らないと、聞き取ることはできません。

この単語と単語をつなげる読み方には、ルールがあります。

例えば、前の単語が子音で終わり、次の単語が母音で始まるときはくっつけて読みます。

先程の First of all では、初めの単語 First は子音の “t” で終わり、次の単語 of は母音の “o” で始まるので、つなげて読みます。

また、of は子音の “f” で終わり、次の単語 all は母音の “a” で始まるので、こちらもつなげて読みます。

Firstofall となるので、”ファスタボール” と発音します。

3.母音と子音の発音

日本語の母音は『あ、い、う、え、お』全部で5つありますが、英語には14個あります。

例えば、日本語で『あ』と言えば1つですが、英語には、伸ばすア、短いアッ、アとエの間の音、アとウの間の音、があります。

また、子音は日本語には14個ありますが、英語には24個あります。

例えば、日本語には L や V の子音がありませんが、英語にはあります。

そして、  L は R 、V は B と音が似ているので、日本人には聞き分けるのが非常に難しいです。

これを聞き分けるためには、口の形と舌の位置を覚えて、性格に発音できるようになる必要があります。

しっかりと発音ルールを身につける

正しい発音ができるようになれば、リスニング力が上がります。

正しい発音をするためには、日本語ルールに英語を当てはめずに、英語独自のルールに従うことが必要です。

この『英語の発音パーフェクト学習辞典』は、ほとんどの英語発音ルールが網羅されています。

しかし、本を読んで発音ルールをすべて知っていても、ただしく発音はできないと思います。

スポーツもそうですが、どれだけ知識があっても、体が思ったとおりに動かせなければ、いつまでも下手

英語も同じで ”V”を発音するには上の前歯を下唇に触れて発音する、”TH”は上と下の前歯で舌を挟むと知っていても、口と舌がうまく動かなければ何の意味もありません。

英語で会話をする際には、英語を日本語を変換しつつ、話題も考えるので脳は大忙しです。

そんな状況で、口や舌の動きまで気にする余裕がありません。

なので、何回も発音練習をして、無意識で正しく発音できるようにならんとスムーズな英会話はできません。

簡単ではないですが、練習すればするほど、発音は向上し、リスニングも向上します。継続は力なりです。

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