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compromise は「妥協する」と日本語に訳されることが多いです。また、他にも意味を持っているので「妥協する」と訳してしまうと「?」となる文章も出てくることがあります。
例えば、サーバー攻撃によって情報が漏洩したというニュースにも使われたります。その際に、『妥協する』と訳してしまうと意味が理解できません。
この記事では、compromise の意味と使い方について解説しているので、参考にしてください。
意味1 妥協する
compromise はほとんどの場合「妥協する」という意味で使われています。
ケンブリッジ英英辞典書で意味を調べてみると
to accept that you will reduce your demands or change your opinion in order to reach an agreement with someone:
『同意を得るために、要求を減らす、考えを変えることを受け入れる』
ちなみに語源は、com『共に』、promise『約束する』から『共に約束し合う』。つまり、歩み寄って合意するとなります。
日本語の『妥協する』には、なんとなくネガティブなイメージがありますが、英語の “compromise” にはネガティブなイメージは無い気がします。合意することが重要で、そのためにお互い歩み寄ることを意味しているようです。
『お互い歩み寄って125ドルで合意しましょう。』
『今日の会議でお互い歩み寄り合意に達することを願っています。』
意味2(信用、評判)を損なう、落とす
compromise には、信頼や評判などを失ったり、落とすという意味もあります。
ケンブリッジ英英辞典には
to allow your principles to be less strong or your standards or morals to be lower
『あなたの主義を弱める、基準やモラルが低くなることを受け入れる』とあります。
自らの行動によって、信頼や評判を落としてしまうことを意味します。
彼の決断は、社員の信頼を失う可能性がある
もし、彼の申し出を受け入れると、あなたの評判は損なわれますよ。
意味3(セキュリティ関係で)危険にさらす
compromise は、昨今、問題になっているサイバー攻撃についてのニュースでも耳にすることがあります。compromise the security という表現で、セキュリティーが弱いという意味になります。
サイバー攻撃を受けたときに、その痕跡などの情報のことを
IoC (Indicate of Compromise)
と言います。直訳すると『侵入の痕跡』です。今後、耳にすることが増えるかもしれません。
機密情報が漏洩したため、適切な処置を講じる必要がある
まとめ
compromise のイメージは、『元々あったものが少し減る、弱くなる』です。このイメージから、『妥協する』『(信頼など)を損ねる』『(セキュリティ)が弱くなる』となっています。