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“would rather” ってやっかいな英語表現という印象がありませんか?
辞書で調べてみると意味は『むしろ~したい』。would rather の後には過去仮定法が続く。
こんな説明文を見たら『あっ、上級者が使う表現だ』と勘違いしまいますよね。私はそう思っていて、積極的に使っていませんでした。
しかし、よくよく調べてみると会話の中でも頻繁に使われていて、とても便利な表現でした。
今回は、一見すると使いにくそうな表現、でも実は使い方は簡単で表現を豊かにできる would rather についてまとめました。
1.したいこと、やりたいことを伝える
2.相手の誘いをやんわり断る
3.否定文で使う方法
4.過去仮定法が続く場合
5.まとめ
したいこと、やりたいことを伝える”would rather”
まずは would rather に使われている単語”would”と”rather” について確認しましょう。
rather は『どちらかといえば』 何かと何かを比べる(対比)を強く意識した単語です。
would は 『~すると思う』やんわりと意思を表すときに使われる単語です。
この2つの単語を組み合わせて1つの助動詞となり『どちから言うと~したいです。』『~したほうが良いです』という意味になります。
文法のポイント
・主語 + would rather + 動詞の原形
・would rather は助動詞なので、あとに続く動詞は原形。
・会話の際には、I would を I’d と省略形を使うことがほとんど。
この表現が使える場面は2つあります。
1.相手にしたいことを伝えるとき
2.相手の誘いをやんわり断るとき
例文
I’d rather have a beer.
『どちらかと言うとワインが飲みたいですね』
A:Which do you want to eat, meat or fish?
『肉と魚どちらを食べたいですか?』
B:I’d rather eat fish.
『どちらかと言うと魚が食べたいですね。』
A:OK,let’s go sushi restaurant.
『それじゃ寿司屋に行こう』
相手の誘いをやんわり断る “would rather”
相手から何か誘われたときに I want to ~『私は~したい』と言うと、直接過ぎますよね。ちょっときつい感じがします。
そんなとき would rather ~『どちらかといえば~したいんですよね』と言うと、やんわりと、遠回しに誘いを断ることができます。
文の形は先程と同じ【主語 + would rather + 動詞の原形】です。
例文
A: Do you want to eat out tonight?
『夕食は外食しない?』
B: I’d rather stay home.
『今日はどちらかと言うと家にいたいな』
A: Should we clean out the garage today?
『今日は、ガレージの掃除しない?』
B: I’d rather do it tomorrow.
『できれば明日にしたいんだけど』
否定文で使う方法 “would rather not”
『どちらかと言うと~したくないんですよね』と言いたいときには【主語 + would rather + not + 動詞の原形】 とします。
例文
I’d rather not live somewhere that cold.
『どちらかと言うと寒い地域には住みたくないですね。』
A Why did you break up?
『なんで恋人と分かれたの?』
B I’d rather not say.
『できれば言いたくないんだけど』
過去形が続く場合 “would rather 過去仮定法”
would rather の後には動詞の原形が続くと書きましたが、rather の後に 主語 + 動詞 が続くこともあります。さらに、この形では動詞は過去形となります。
主語 + would rather (that) + A + 動詞の過去
that は通常は省略されます。that の後の文は、過去仮定法となります。意味は『もし A が~だったら良いのですが』となります。
例文
I would rather (that) my staff studied English.
『できればスタッフには英語を勉強してもらいたいです。』
I would rather you came my office in two hours.
『できれば2時間後にオフィスに来てもらいたいです。』
まとめ
would rather はやんわりと希望と伝える便利な表現です。
I want to ~ や I would like to ~ だけではなく I’d rather ~ も使えるようになると表現の幅が広がります。
would rather には、過去仮定法を続けたり、『~するくらいなら~したほうがましだ』という使い方もできます。
しかし、たくさん意味や使い方を覚えても、実際に使えなくては意味がないですよね。
それにいろいろな意味を一度に覚えてしまうと、面倒な表現と勘違いしてしまうことも考えられます。
なので、まずは『できれば~したい』と言えるようになることをオススメします。